
開催場所:大観苑 個室
開催日:2016年9月23日(金)
今回のテーマは世界各国のワインと中国料理のマリアージュ。出席いただいたお客さまはワインを飲み慣れている方が多く、そんなお客さまでもあまり飲んだことが無いであろうジョージアのオレンジワインやギリシャのワインを含めた6種類のワインをご用意しました。
開催場所:大観苑 個室
開催日:2016年9月23日(金)
今回のテーマは世界各国のワインと中国料理のマリアージュ。出席いただいたお客さまはワインを飲み慣れている方が多く、そんなお客さまでもあまり飲んだことが無いであろうジョージアのオレンジワインやギリシャのワインを含めた6種類のワインをご用意しました。
前菜は「チャーシュー」や「豚肉の香り焼き」など焼き物を中心とした前菜で、このシャンパーニュのナッツのような風味とはとても相性がよく、ボリューム感もしっかりあるのでテクスチャーの相性もよかったと思います。食前はもちろん、食中でも美味しく召し上がれるシャンパーニュです。
大観苑の最も得意とする「ふかひれの姿煮」と「海老と季節野菜の炒め」には初の試みであるジョージアのオレンジワインを合わせました。オレンジワインの酸化熟成由来の紹興酒のような風味を合わせたのですが、やはり少しクセのあるワインなので予想通り賛否両論ありました。しかし8名中3名の方が気に入っていただけたので安心しました。「飲み続けていたら美味しく感じてきた。」との声もいただきました。今後のオレンジワインの可能性に期待したいです。
豊かな果実味とほのかにスパイシーな香りを感じさせ、タンニンの量は豊富だが決して重すぎることのないバランスの取れたエレガントな赤ワインです。今回は北京ダックと家鴨の胸肉をピリ辛く野菜と炒めたお料理と合わせました。このワインは北京ダックに使用する味噌の甘みとスパイシーさ、鴨胸肉の上質な赤身の味わいをより一層引き立たせ、また、お料理はワインの余韻をより長く感じさせるマリアージュとなりました。
しっかりとした骨格を持ちながら、繊細でふくよかな印象の辛口白ワインです。アプリコット、ラベンダー、ライム、バニラの香りがあり、後味に少し塩気を感じます。今回はサフランのソースにこのワインのラベンダーの香り、鮑の磯の風味とワインの塩気を合わせました。「このワインは中華だったら何にでも合いそうだね。」とのお客さまのお言葉もいただきました。
ギリシャのワインで「クシノマブロ」というブドウ品種を使用した赤ワインです。クシノマブロとはギリシャ語で「酸と黒」という意味で、その名の通り爽やかな酸と程良いタンニンのバランスの取れたワインです。また生姜の風味と後半から塩気を感じます。そこで太刀魚の編み飾り蒸しの香り付けに使用する生姜と少し塩気のあるお醤油のソースに合わせました。また、牛肉のチャーハンには一度煮込んだ牛肉を使用するため、油分も少なく、このワインのタンニンの量はちょうどよく口の中を心地よくさせてくれました。
トロリと果実味が口の中に広がり、杏仁のトロリとした触感にはとてもよく合います。また、このワインはフレンチオークで20ヵ月もの期間熟成されているので、タルトのような甘く香ばしい香りもあり、エッグタルトやあずき入り胡麻団子にもピッタリなマリアージュになりました。まさに中国料理のためのワインと言っても過言ではないと思います。
中国料理とワインのマリアージュには無限の可能性があるということを実感しました。フランス料理のお店に行けばフランスワインを飲みたくなりますし、イタリア料理のお店に行けばイタリアワインを飲みたくなると思います。しかし中国料理では一般的にはまだ中国のワインは出回ってはいないので、中国料理こそさまざまな国のさまざまなジャンルのワインを楽しめるのではないのかと思います。